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ハワイで「フラ&ハワイアン」
    第47回(2010)メリー・モナーク・フェスティバル
 などの 記録
          
             2010年4月7日〜14日          トミモト記

一度は行きたいと思っていた「メリーモナーク・フェスティバル」。偶然に、行く機会を得た の で、妻のフラ仲間や関係者のツアーに付いていくことにしました。
「メリー・モナーク・フェスティバル」の入場券は、単独の旅行者には、なかなか手に入りません。私たちは、フェスティバル出場のクムフラ「チンキ・マホ エ」氏の関係者として席を確保して貰いました。観光と別に、フラとハワイアンを楽しんだ8日間。旅行記はブログで書く予定です。

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4月7日
ホノルル空港から乗り継いで、ハワイ島のヒロ空港に着きました。厚手のシャツにカーディガンを羽織っています。薄ら寒い。
「ここは、本当にハワイなのかー」

フェスティバルに出るフラの団体さんが到着していました。これは個人の荷物です。ハーラウとしての荷物が他にあって、それが大 きいこと。
空港からホテルに向かう前、キラウエア火山などの観光に向かいましたが、雨が降ったり止んだりの繰り返し。
気温が低いのに、空港、バス、ホテルなどで必要以上に冷房が効いていて寒い。アメリカが京都議定書を批准しない(できない)理由はこれだ!と思いました。


メリーモナーク・フェスティバルが行われるヒロ市。雨期もそろそろ終わりというが、日本の梅雨のよう。それでもジメジメ感がな い。フェスティバル前夜祭は入場無料なので、現地の人が早くから並んでいるとのことで、無理をしないことにしました。日本式公園「リリウオカラニ公園」を 散策。ところどころ中国風です。
4月8日
本選が始まる日。ホテル近所のショップで飲み物などを買うために集まった今回の同行者たち。
偶然、カレイラニ早川先生に会いました。映画「フラガール」で松雪泰子演じる「まどか先生」のモデルとなった方です。

フェスティバル会場。これから華やかなフラの競演が始まる舞台です。席によっては雨具が必要だと聞いていましたが、納得。会 場はテニスセンター。かまぼこ形の屋根も両側は壁がありません。風を伴う雨なら吹きつけてきます。3日の間、雨が降らなかった日はありませんでした。しか も突然の雨です。防寒を兼ねてレインコートを離せませんでした。


ここは王室専用の席。「王様」と「お后」の座る席です。ファエスティバルの時間帯、ずっと座って見ていなければならないので す。私たちの同行者や妻のように居眠りもできないのは気の毒と同情しました。


開始前のひとと きは、バンド演奏で楽しませてくれます。左の二人は、超売れっ子の「ナ・パラパライ」。右の二人はイベント時などにコンビを組むプレーヤー。こちらも一流 の演奏家です。ヒロのショッピングセンターやマーケットで「ナ・パラパライ」のCDが並んでいました。
ジョッキのビールを飲み干しています。いや、違います。開会前のセレモニー「ROYALご夫妻」の入場を告げるホラ貝を吹く少 年たちです。


全員が起立する中、王様とお后の入場です。この後、アメリカ国歌に続き、ハワイ国歌(だった)「ハワイ・ポノイ」が歌われまし た。アメリカ国歌ではほとんどなかったのに「ハワイ・ポノイ」は会場の多くの人が歌っていました。ハワイ王国を滅ぼしたアメリカへの皮肉、面当てとも取 れ ました。
初日に行われた「ミス・アロハ・フラ」のコンペディション。この日は、チンキ・マホエ氏のハーラウの出場者はないので、指定席 はありません。入場が遅かったため、良い席が確保できなくて、良い写真がありません。
広い会場。多くの観客の中で一人で踊る「ミス・アロハ」の候補者たち。前半は古典フラのカヒコ。後半は現代フラの「アウア ナ」。出場者は13名。ミス・アロハの高い栄誉を考えれば、緊張は当然でしょう。みなさん、踊る前の表情は厳しいものがありました。


出場直前まで師匠であるクムフラが付いています。
ここで緊張をほぐす努力をしているようですが、痛いほどの高ぶりが感じられます。

審査員の得票を集計する係の方のようです。のぞき込むことも出来ましたが、名前が分からないので無意味です。
6時から始まるフェスティバル。順位の結果発表が終わると、夜中の0時近くなるので、発表前に急いでホテルへ帰り、テレビで表 彰式の様子を見ました。
島の反対側コナのホテルから来ている人は、2時間ほどかけて帰ります。それに比べたら、シャトルバスで10分以内だから楽です。


4月9日
朝から、ヒロのダウンタウンへ出かけました。有名なアロハ・ハワイアンドレスの専門店「Sig Zane」へ入ったら、「もうすぐ、ナ・パラパライの演奏が始まります」と言われました。なんとラッキーなことかと喜びました。右の二人が「ナ・パラパラ イ」。ギターのクアナ・トレスさん。ベースのケハウ・タムレさん。

演奏の後、購入したCDにサインを貰い、記念撮影。ケハウ・タムレさんとツーショット。ベースも弾くケハウさんですが、ウクレ レの名手です。派手なウクレレストロークは有名です。
ダウンタウンから、会場近くのクラフト展会場に移動しました。ステージでは、高校生や子供たちのフラが行われていました。並 んでいる商品は、街で買う場合より高いのですぐにあきらめ、ケイキフラを鑑賞しました。


こんなに小 さい子でもフラが上手です。親が夢中で応援していました。さすがフラの本場です。
昼食のためホテルに戻ると、日本のハーラウによるフラのショーが行われていました。多分、前夜祭に出た日本のハーラウでしょ う。演奏は日本の若手バンド「ナーレイ」。我がナレオアイランダースのmieちゃん。その友人のご亭主が「ナーレイ」のギターリストと聞きました。
二日目の「メリーモナーク・フェスティバル」会場です。
いよいよ、グループ競技です。今日はカヒコが競われます。バンドが入らないので、以前は退屈で仕方なかったカヒコですが、今はその魅力も分かるようになっ てきました。
写真は、オアフのカパラマから参加のハーラウです。


会場では、カネ(男性)フラが大人気。観客は、圧倒的に女性が多いので、男性が腰を動かしたり、激しい動きをする度に大歓声 が上がります。
カリフォルニアから参加のハーラウ。

大歓声に迎えられた地元ヒロのハーラウ。
チーム競技は、カネとワヒネの28団体で競います。この日のカヒコと翌日のアウアナで、それぞれの部門の順位と総合順位が決まります。

昨年は、ふんどしだけのフラが多かったそうですが、今年は、この写真の衣装が、身にまとう布がいちばん少ない部類でした。
オアフ・カパラマからの男性チーム。


満員の観客席。6〜7割がアジア系。そのほとんどは日本人だと思います。この写真で見ると偶然でしょうか?太めの女性が多い ような気がします。フラは痩せているより太っている方が見栄えがします。
ハーラウによっては、踊る人の半分くらいが日本人ではないかと思えます。現地の日系の人か、日本から勉強に来ている人なのか。 この時期だけの集客で賑わうホテルやショップも含め、「メリーモナーク・フェスティバル」は日本人の落とす金で運営していると言っても過言ではないでしょ う。
先頭と2番目の人は白系ですが、アジア系(日系)がたくさん入っています。
これは、ホノルルのハーラウです。


こちらはロスアンゼルスから参加のハーラウです。
オアフ・カネオヘからのハーラウです。
本来なら、クムフラ名で紹介するとよいのですが、めちゃめちゃに、なが〜い名前の人が多くて書く気になりません。

こちらも地元ヒロのハーラウです。地元のチームは大きな歓声が起こります。観客は、地元の人より旅行者の方がずっと多いと思う のですが、応援は大変なものがあります。


休憩をはさんで行われた後半。
バスタオルを腰に巻き、風呂から出てきたような格好ですが、これも衣装です。
オアフ・パウオナのハーラウ。

カヒコの衣装は地味ですが、このマウイ島クラから来たハーラウは華やかでした。
オアフ・プウロアのハーラウ。


ヒロのカネチーム。
この人が出て くると一段と大きな歓声が上がります。言わずと知れたケアリー・レイシェルです。クムフラとして自身のハーラウのために歌います。
レイシェルさ んのハーラウ。2度目の参加だそうです。
際だって上手いほうではないと思いました。自分なりに採点を付けていたのですが、出場ハーラウの中でも5,6番目の点数と判断しました。



28団体中の22番目。いよいよ私たち の応援するチンキ・マホエのハーラウです。カネだけの参加。人数も少なく迫力の点で心配でしたが、チンキさんの歌と、踊りの正確さと、早い動きが共にすば らしく、正直、驚きました。胸を激しく叩く踊りで、彼らの胸は赤くなっていました。

踊りの最後の部分、激しい動きの後のわ ずかな静止時間、次の動きを待つ観客席が息を呑むように静まりかえる一瞬がありました。今大会でそのようなことは他にはありませんでした。
翌日のことも考え、私たちはここでホテルに帰りました。続きはテレビで見ましたが、27番目のカネの踊りは、大人数での正確さと迫力で、チンキ・チーム は、ここには抜かれたなと思いました。

4月10日
今日も、ダウンタウンに出かけ、パレードを見学。パレードには「王様」たちも参加。2時間近いパレードは、楽しいものでしたが、パレードの間隔がまちまち で、これで終わりかなと思うことも度々。ここでもハワイ時間を感じました。


パレードは、前々夜に決まった「ミスア ロハ」「準ミスアロハ」も参加。海兵隊、ハイスクール、子供たちの吹奏楽や、フラ、ウクレレバンドもたくさん出てきました。騎馬に乗った貴婦人や警官。沖 縄の大太鼓も出てきましたが、途中で雨が降り出したため太鼓はシートで包まれていました。降雨後に通った吹奏楽隊はびしょびしょのまま演奏していました。
最終日は、現代フラ。バンド演奏が入り ます。一流ミュージシャンの音楽が聴けるだけでも幸せな時間です。27ハラウ(メドレーもあるので40曲くらいになるでしょう)の中、スチールギターが 入ったのは2ハーラウのバンドのみ。少々、寂しいところです。
トップはラスベガスから参加のハーラウです。

ハワイ島・ワイメアのハーラウです。曲 は「ヒロマーチ」や「アナホラ」を入れたメドレーでした。


「マカハ・サウンズ」が出てきました。 少しボケていますが、ムーンさんの姿が分かります。
「プア・アラ・アウモエ」を歌っています。一緒に見ている新野先生の生徒さんが、歌が始まった途端に「アウモエだ」と騒ぎました。昨年、私のバンドで2回 ほど共演した曲です。

こちらのハーラウが「プア・アラ・アウ モエ」を踊るオアフ島・カパラマのハーラウ。
カリフォルニア・カーソンのハーラウ。


ハワイ島・ヒロのハーラウです。曲は 「アロハ・カエオ」でした。ここで演奏した5人のバンドが上手かったのが印象に残っています。


オアフ・カパラマからのカネチーム。
このグリーン系のドレスが多く見受けら れました。流行の色なのでしょうか。ホノルルからのハーラウです。ヒロ空港で一緒だったのはこの方たちだったと思います。



オアフ・ワイマナロからのハーラウ。私 が演奏するようなステージで、フラの写真を見ると、誰かの手が違う所にあるのが常なのですが、メリー・モナークは違います。写真のように動きを止めた状態 で見て もピッタリです。バンド演奏も違うと言われれば、それまでですが。

ヒロのハーラウ。曲は「ハアヘオ・ビッ グ・アイランド」と「ヘ・ナニ・ノ」。初めて聴く曲ですが、ハワイ島の歌のようです。ハワイでは「ハワイ島」とは言わず「BIG ISLAND」と呼ぶの が普通です。
集団で「お控えなすって」をやっている ようで、控えたくなるようなシーンですが、違います。マウイ島・クラのハーラウ。


欧米の貴婦人を連想させるドレス。オア フ・カネオヘのハーラウ。プログラムに書いてある曲は「エ・ニヒ・カ・ヘレ」だけですが、フラの導入部で歌われた「アロハノ・カラカウア」は、私たちのバ ンドでもよく演奏する曲です。
地名は聞いたことがありませんが、オア フのカハウイキというところのハーラウです。
曲「ケ・アロハ」は、私もよく演奏する 曲です。マウイのワイルクのハラウです。この地名も知りませんが、ワイルクは懐かしい響きです。最近、演奏される機会の少ない「ワイカプ」に出てきます。 レイシェルのハーラウです。私の採点表ではワヒネの4位になっていますが、後でびっくりする結果となりました。


我がチンキさんのカネ・フラ。男性フラ は大歓声があがりますが、腰をふったり、手で股間を掴むような仕草の時が大喝采を受けるのです。チンキ・マホエさんは、そのようなフリを入れるのを嫌うの でしょうか。その意味では、アウアナ(現代フラ)での歓声は少なかったようです。審査員がどのような判断するか、注目するところです。
オアフ・カイルアのハーラウ。昨年の成 績優秀ハーラウを終わりに持ってきているようなので、だんだん上手なハーラウになっているようです。客席の反応も熱が帯びてきたような気がします。
オアフ・カパフルのカネ・チーム。この ような格好は白系の人は似合いませんね。


お馴染みの曲「ヘ・ナニ・モキハナ」を 踊るオアフ・ワイマナロのハーラウ。昨年のワヒネのアウアナ部門1位チームです。さすがに上手でした。私の基準で付けた採点表で4.9(5点満点)。 4.9が3ハーラウもあったのですが、この3つのハーラウの1位争いを疑いませんでした。

こちらが昨年のワヒネ総合1位チーム だったオアフ・カパフルのハーラウ。こちらもお馴染み「ヘ・アロハ・ノ・ホノルル」を中心とした選曲。4.9を付けましたが前出のハーラウより若干落ちる かなと思いましたが、さすが昨年の覇者です。27番目の出場ハーラウです。
28番目、すなわち最後は、昨年、カヒ コと総合で1位のカネ・チーム。オアフ・ワイマナロのハーラウです。今回は、アウアナでも1位だろうという出来でした。
結果としてカネ部門は私の採点表通りの結果でしたが、ワヒネは首をかしげる結果となりました。


全てが終わり結果を待つ間のセレモ ニー。出場ハーラウのクムフラたちが出て踊っています。右から二番目の男性がレイシェルです。レイシェルが出てくると誰よりも大きい歓声が上がります。こ の後、結果発表がありましたが、英語での発表に加え、ハーラウ名の頭の部分だけで大歓声となるので聞き取れません。ハーラウ名やクムフラの名前を知ってい ないと、結果もよく分かりません。
これは発表を受けて拳を挙げているので はなく、セレモニーで踊っているのです。結果のメモに夢中で、この後の写真がありません。
チンキさんのカネはカヒコと総合で2位。
ワヒネの優勝ハーラウは意外でした。レイシェルのハーラウです。私の採点表では、18、25、26番目のハーラウの三 つどもえと思ったからです。来年以降の集客ねらい(特に日本人)が、その背景にあるような気がしたのは私だけではなかったようです。

4月11日
これは、ホノルルに移動しての写真です。お気に入りのホテル・ハレクラニのディナー。バンドは確認しませんでしたが、洗練された演奏でした。


ビールとステーキとハワイアンショー。 ハワイはこれでなくてはいけません。寒かったヒロ。料理だって、6時から始まる「メリー・モナーク」観戦日は、お弁当だったし、美味しいものは味わえな かったの で、ようやくハワイへ来た気分。それでも私たちの到着以前のワイキキは雨が多かったそうで、「幸運ですよ」と言われたのです。

あらためて、このバンドを調べようと 思っていますが、真ん中の太った方は見たことがあるような気がします。前回、来たときは「アラン・アカカとジ・アイランダース」のステージだったので、ス チールギ ター弾きの私としては、チョッピリ残念でした。
4月12日
今日は、チンキ・マホエさんのお宅でパーティー。
マカハサウンズのムーンさんを始め、シャリーン・キャンベルさん、チンキさん達の演奏を聴きながら食事。こちらで出た肉料理はどれも美味しかった。フルー ツもホテルのバイキングで出るものより、はるかに美味しいものでした。


演奏中に、のこのこと前に出た行った 私。
20曲近いメドレー。曲の終了直前に、ムーンさんが次の曲を言う。曲によって誰が歌うか決まっているので、キーもスムーズに変更する。私にはとても出来な い芸当です。先ず、これだけの歌詞がとても覚えられない。コード進行は合わせられても、何も見ないで歌い、演奏を続けるのは不可能です。

ハワイ語が日常会話で出てくることはな い。でも歌詞の意味が分かっているからできるということ、そして毎日、練習を欠かさないということだった。私の「カトチャン、ペッ」 みたいなジェスチャー。ムーンさんは、ふざけていても、ちゃんと歌っています。どんなときも余裕しゃくしゃくだ。
ムーンさんと私。ムーン・カウアカヒさ ん はマカハサウンズのリーダー。メリーモナーク・フェスティバルには、この場のメンバーでの演奏。マカハでの演奏もありました。


シャリーン・キャンベルさんと。
有名なコダックフラショーのダンサーだったシャリーンさん。ギター、タヒチアンドラマーなどもこなすマルチなアーティスト。ティリーフスカート製作の第一 人者としても有名です。多才な人ですが、とても愛らしく、周囲の尊敬を集めています。

こちらが今日のホストで、このバンドの リーダー。しかも高名なクムフラ、チンキ・マホエさんだ。


妻も、最初は躊躇していたが、私が 「カ・ウル・ヴェヒ・オ・ケ・カイ」をリクエストして、無理矢理前に出させたら、その後は踊れる曲が演奏されれば、喜んで踊っていた。
最後には、「メリー・モナーク」2位のメンバーから、チンキさんの息子さん2人が踊ってくれた。
その場でリクエストしても、すぐ対応出来る。「これがメレフラだ」という楽しい時間を過ごし、今回の「フラ&ハワイアン」の時間を終えた。